#6 微睡 短編24期

 言葉のリズムはとても美しかったと思います。
 短編の定義に沿っているかどうかで判断しようとするとなるとまたガタガタしてきそうなので、割愛。
 べつに考えなくてもいい気がしました。うつくしくない一万字よりいいにきまってる。
 ただ、これって、現実として、実質優勝は難しいという判断もついておられるだろうと思うのね。
 コンテスト性を特に重要視する方だったと思うんですが、ええと…参加に意義があるとか?

 

#24 しあわせのかたち 短編25期

 どうしようもなさそうで意外と、そうなんだ、と納得するのが私には正解だと思う。
 ただそれがつまりしあわせのかたちってことにするには、カタカナ語の意味が大分薄まってしまってそうな。

 

#23 狂乱 短編26期

 初読にて思ったのが、前提以外の広がりがないということで、
 始めに書いてしまえば、これも優勝するだけの勢い、気迫はないと思います。

 文章そのものは、ケーキにクリームを塗るような感覚で全体に均一に気持ちを載せていて、一つの雰囲気をその全体で作り上げており、風景をぼんやりながめるようにうつくしいと感じました。
 「狂乱」というタイトルが恐らく狙い通りに香辛料のような役割を果たしていて、やわらかく甘いものに辛味を添えている、この感覚自体はとてもいいんじゃないかと思いました。この感覚を狙うのもとてもいいと思う。
 37字の小説が、それで完結するためにできることをしているきちんとした作品だと思う。
 そういう存在を目で見て納得できた気分。

 なんですが。それ自体の先を思わせ、37字である意味を強烈に感じられる気配はないと思います。
 短編掲示板の小説−詩の議論で黒木さんが引用されていた「恐竜」は、ぱっきりとそれ自体が輪郭を持った陶器の小片であり、残りの壺の形がどうだったのか、というのを思わせるような作品だと感じました。
 37字が、豊富で、決して素っ気無くない内容の文章であるのに、「狂乱」に定まった印象はなく、かと言って読み手に想像を広げさせる気概がないように感じるので、広がらず、広がるかといえば広がらないそのやわらかい輪郭を手のひらに載せて眺めてしまうという感じ。
 メリハリのようなものなのかな。具体性のつかいどころというか…

 この甘さと小さな辛さのきいた小説で、この感覚を持ったある程度の描写を含んだ長いものがもしあれば、是非読んでみたい気もします。
 超短編であることを否定しているわけではなく、超短編であるためにその技巧が気になってしまう、というのが悪いばかりではなくて、今回の場合、足りていないと感じた要素がもしあればとてもよいと感じていたかもしれない、という方向の感覚を受けてます。