まったくにやにやする文章を書かれます。
毎回感想を書いている作者さんの一人であるので総論が増しますが、今期の作品で感じたのは、今回読み手の常識を求められていないなということです。
これまでは作品のこっち側の人間が読むのを想定した文章が多かったように思います。
読み手が読み手の価値観を以て読む、という感覚があったのですが、
この作品では全く登場人物のペースで読みすすむことになり、しかも流れてきた頃、あからさまにひどいギャグで話が「くん」と纏められてしまう。
どうも基点の違いのようなものが感じられました。引き込むってのはこのへんに要素があるのかも。
で、ひどいギャグと言ってしまいましたが。いやひどいんですが(そこはフォローなしで・笑)
これがこの作品に出てくる独特の会話文に雰囲気を合わせさせているように思いました。
同僚の台詞を、ああ言わせてかつ浮かせずに書くというのは、それ用の感覚が備わっていないと出来ないとも思います。
女の子の会話文におよそ異色な「どうして曇らせるのか」という台詞も気になるけど、彼らにとっては普通なんでしょう。
そういうところがいい。という話です。全て登場人物たちの事情であるあたりが。
にやにやする、というのが、作品の持つ雰囲気を受け取って生まれる感情をあらわすことばとして、ほほえましかったり楽しげな方向の、私の中でほぼ最高の形容なわけですが、(園芸論然り)
この感覚はそれなりに形式を狙ってつくられた文章に感じやすいです。