#19 耳を噛まれる 海坂他人さん / 短編15期 / 過去作品を読む

この作品を初めて読んだのが、帰りが遅くなって、もうすっかり明かりの少ない三好の夜道を
ふらふら自転車漕ぎながらだったりした(携帯)というのは、始めに書いておきますけど。
上段の、すべてが夜の中にしっかり浸かっていて、夜中に明かりを落とした後や、
急に目が覚めたとき、頭の中身は確かにこういうふうに動くんですよね。
この作品で静かに語られていることが、私にはほとんど翻訳の必要がなくて、
なるほど、そういうことを考えられたのですかとまったく素直に、ちょうど夜中の頭の回り方で
するする読み込んでしまい、それ以上にもそれ以下にもなりようがなくなったような。
位置の近い感じ。あと、年齢についての語り方、すばらしいと思います。
中里さんとは、是非お話をしてみたかった。
この作品が、それに触れていることで、作品について書きにくかったのかも(票につながるよね)
とも思うんですけども、人が亡くなられることについて、私たちはとても様々なことを考えるし、
そこからのつながりで、年齢のこと、お祖父さんのことまで雰囲気を渡してゆくような、
すごく自然な満ちた話題であったような気がするんです。はい。私はとても好きな作品です。
盂蘭盆」うまいなあと思う。読後感がほんとの雨上がり。
人の声にその本性が顕れることについて」オチのある随筆っていいなあ。さすがです。
脱皮」毎度言うところのにやにや系。面白かった。ああ、私はとても淑女などとは。

投稿者 haruichikawa : コメント (0) | トラックバック (0)
 



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